必要な時に必要なだけ……

結婚や子供の誕生、学校への入学等、人生の大きな転機で住宅の購入に踏み切るという方が多いと思います。そして多くの方が、子供と暮らす期間は約25年程度であり、その後に同じ程度の期間、夫婦二人で暮らさなくてはならないという事実に目を瞑ってしまいます。

都市部ではかなり大きな家でもない限り複数世代同居は難しいですから、家族の構成人員は子供がいる時で最大。最終的には夫婦2人や独り住まいになる事が予想されます。そして子供がいる時期に合わせて家を購入してしまうと、老いて体力の弱ってくる時期に、自分達の生活より大きな家で暮らすことになります。

長い人生の中では、「大きな家」が幸せな時代もあるし、「小さな家」が幸せな場合もあります。田舎の大農家のように、3〜4世代の人間が一緒に住む伝統のある地域ならば大きな家も苦になりませんが、普通の人ならば自分の生活に合ったスペースで暮らすのが一番快適なはずです。

ちょっと古いニュータウンにいくと、その日の天気に関わらず、いつみても2階の雨戸が閉まっている戸建て住宅を目にすることができます。おそらく住む人間が減ったり高齢化したりして、生活が1階だけで完結してしまっているのでしょう。年金暮らしで収入が伸びないなか、いくら生活をコンパクトにしても、家が資産である限り税金は取られます。使いもしないスペースにコストがかかっていることに気がつくべきです。

ひとつ所に落ちつくのは確かに快適です。僕はここ10年で5回ほど引越ししていますが、その度に住民票の移転やインフラの移転手続きでヘトヘトになってしまいます。引っ越し代も馬鹿になりませんが、借金をしながら生きていくよりは、今の自分に見合った場所で快適に暮らす為のコストだと思って割り切っています。

それに引っ越しはモノを減らす良いチャンスです。旅行慣れしている人の荷物が少ないように、引っ越しもまた自分の所有物の要不要を見直す良いチャンスです。 自分の生活がどのくらいの広さを必要とするのか?そしてそれを維持する為にどれほどのコストがかかるのか?そういう事をちゃんと考えておかないと、払わなくても良いお金を払い続ける事になるのです。

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