ワルプルギスの夜

日本にも春分、夏至、秋分、冬至があるように、世界でも昼と夜の時間は人々の関心事だったわけです。数年前の映画「ミッドサマー」でも舞台は夏至のお祭りだったように、人が生きていく上で、太陽の運行は重要で、だから季節の変わり目や、昼夜の時間が変わるところでお祭りをすることは、世界各地で普通に行われている、極めて自然なことなのですね。

ちなみに今年の手塚治虫文化賞の受賞作は魚豊「チ。―地球の運動について―」ですが、これも命をかけて地動説を研究する人たちの話ですね。昔から太陽や月の運行を知ることは大事なことだったんです。ちょっと拷問とかのシーンが辛いですけれど、良いお話だと思います。

話を戻して、最近、日本で10月末にハロウィンという名のお祭りをしています。もともとケルト人が10/31に行っていたお祭りですが、アメリカで世俗化してカボチャのランタンを飾りながら「お菓子をくれなきゃいたずらするぞ」と子供が大人を恫喝するお祭りとなり、今ではいい大人が仮装して騒ぐお祭りとなったわけです。今では元は何のお祭りだったのかはほとんどの人が知らないわけですが、騒げたらいいんでしょうね。

ケルト人の1年は、10/31が最終日で、その夜は秋が終わり、冬が始まるとともに、新しい年が始まる特別な夜だったわけです。その日は死者の霊が家族を訪ねてきたりするので、食べ物とかを用意して、機嫌よく帰ってもらっていたようですね。日本でいう大晦日みたいな感じなんでしょうね。

で、アメリカに伝わって、今みたいなお祭りに変わっていくわけですが、そこは今回の話でない(多分ハロウィンの時期に話すと思う)。秋のお祭りがあるのなら、半年前に春のお祭りもあるんじゃないかってことです。で、それがワルプルギスの夜ですよって話。

ワルプルギスの夜といえば、有名なファウスト博士が、メフィストフェレスを連れて参加されておられました。最近では三滝原市を巨大台風と一緒に襲った魔女の名前ですね。いろんなところで聞く名前だと思います。

時期は4/30〜5/1の夜。ケルト人が5/1に春の祭りを行う、その前夜、魔女たちがサバトを開く夜だとしていたわけです。一年を暖季と寒季に分ける日の夜なので、そういう風にして意味を持たせていたわけですね。ハロウィンはホラー映画が有名ですが、こちらもいろんなお話や芸術に登場してきます。前述の「ファウスト」とか「真夏の夜の夢」とか、聞いたことがあるでしょう。

そういうわけで、今夜は「ワルプルギスの夜」なので、夜になったら死者に出会わないように早く帰宅して、音楽とか聞いて過ごせばいいのではないでしょうか……

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