マズい事をいってモノを売る人はあまりいない

2014年5月15日

あまり更新しないブログになってますが、別に仕事をしていないわけじゃなくて、たんに文章を書くのが苦手なだけなんですよ……ここ最近立て続けに、知り合いから「仕事してる?」っていう感じの電話が来たのは、こういうところからの印象なのではないかしら……なんて、ふと思ったりしてます。で、たまには更新しておこうかと思って、最近なにしていたかを考えていると、集合住宅の大規模改修工事の手伝いなどというものしていたりします。

マンションの改修を手伝うようになって分かってきたのは、思ってたより分譲マンションの修繕積立金って貯まっていないもんなんだなぁということ。少し古い、公団型の集合住宅で自主管理のマンションは結構お金を持っていたりするんだけれど、いわゆるマンションで修繕積立金に余裕がある所なんて本当にないんですよね。

理由は簡単で、分譲マンションを売るときに見かけの支出を減らすために、デベロッパーが積立金の額を少なく設定しちゃうから。デベロッパーは売ってしまえば、自分たちの投資した金額を回収できる(つまり売れなきゃ赤字)ので、売った後のことはあまり考えてはくれないんですよ。ちなみに僕の住んでるマンションでは、築5年ほどで、修繕積立金は倍になりました。最初の設定が安すぎなんですよ。

だいたいマンションの分譲マンションの大規模修繕のインターバルは13〜15年程度。工事費は最近高騰していますので、100万円/住戸程度というところでしょうか。100万円を15年✕12ヶ月で分割すると、約5,600円ぐらい。(大規模修繕工事以外にも、小さな工事はありますから、実際はこんな金額では足りないでしょうけど)修繕積立金がこの金額より安いなら、いずれ値上げをしなくてはならないでしょう。値上げをしないなら借金をすることになるんですが、住宅金融支援機構のようなところで借りて、10年間かけて借金を返済して、返済を終えた数年後には次の大規模修繕が待ってます。そして次の大規模修繕工事をするために、また借金をするはめに……

しかし自分が原因で借金するなら、ある意味自己責任とも言えるわけですが、修繕積立金が足りないなんていう場合、責任の取る人がいないんですよ……管理会社と長期修繕計画を作っていれば、まだましなんでしょうが、ここ数年のように、震災、消費税UP、オリンピックときて工事費がここまで高騰すると、計画通り貯めていたのに工事費が足りないなんてことにも……

持ち家は「資産」なんていって、マンションの購入を勧める人はたくさんいるけど、そういう人は「リスク」については教えてくれないんですよ。教えてくれて予測の算定根拠があまりにも甘すぎたり……本当は「未来はどうなるかわからない」こと自体がリスクなんですけどねぇ……

あけましておめでとうございます

2014年1月2日

newyear

2014年が始まりました。
おめでとうございます。

今年の建築的なネタとしては、消費税が8%になります。
その駆け込み需要のお陰で、昨年の秋から施工業者は集まらず、施工単価も上がってます。職人とレンタル部材(足場等)の奪い合いが起こって、工事も遅れ気味な現場がほとんどです。今の感じでは春からの工事にも影響が出そうな予感がしています。そして消費税の駆け込み需要のあとは、必ず反動が来ますので、今年の夏ぐらいからは結構ヒマになっちゃうんではないかと考えてます。

まぁ僕自身は厄年なので、静かに生きておこうと考えてますが……どうなることやら。

違うルールで勝負する

2013年1月29日

一時期「ライフライン」という不思議な言葉がよく使われましたが、” Infrastructure “ 略してインフラのお話。

インフラとは国家や社会などの経済的存続に必要な基本施設のことを言います。ここ日本では、電気、ガス、水道のだったり、寒冷地では冬の灯油の供給は死活問題だったりしますので、そういうのも広義のインフラといっても問題ないと思います。そしていまではネットへの接続もインフラだと考えられます。

2009年、Paul. M. Romer(ポール・ローマー)というアメリカの経済学者がTEDで Charter Ctiesというアイデアについてスピーチしています。このスピーチの最初にアフリカの空港の灯りの下で勉強する学生達の写真が映し出されます。かれらは家庭用の電気がないので、夜は空港のあかりの下で勉強します。でも彼らは携帯電話は持っていてインターネットにも接続できます。携帯電話のようなここ20年で発達したテクノロジーを所持しているのに、100年以上前から存在する家庭用電気というテクノロジーが所持できないのは何故なんだろうか?という問いから始まります。

詳しくは動画を観てもらうとして、乱暴なまとめ方をすると、貧困から抜け出す為には香港やシンガポールのような周辺の都市とルールが違う特区都市(=チャーターシティ)という考え方を適用できないかという話なんですけど、なぜ5年も前の動画のことを書いているかといえば、ここ最近、インターネットがあまり繋がらない環境に一週間ほどいたからです。(接続速度はISDN以下でした。)

大都市でも建物の中やトンネル、地下鉄などで携帯電話の電波が届かないことがあるわけですが、それがずっと続く環境というのは不便なことこの上ないわけです。調べものをしようにも、今のwebページはFlashだの広告だのがたくさん埋め込まれているので、ページを開くだけでものすごい時間がかかるわけです。だからなにか調べようとしても調べられない。買い物も出来ない。その上、地理的に山の中なので物資も手に入りにくい。(その地域の人は行商で暮らしてるそうです)。住んでいる人はCATVのラインを利用した放送やインターネット網で暮らしているわけですが、通過するだけの余所者は、そのインフラにはなかなか入れないわけでして…(まぁ公衆WiFIがない訳ではないのですが、その場で契約できるわけではないですから)結局僕は一度家に戻った時に通信環境を購入して、もう一度もどることになりました。

ローマーがアフリカの某国の電力について語るところによると、既得権益者、つまりすでに電気を持っている裕福な人達や企業が助成金付きの安い電力を求めるので、結果的に電力会社は儲からない。儲からないから電力網を構築する余裕がない。だから新規参入組(つまり貧乏から脱却しようとする人達です)が電気を使おうと思ったら、開通工事代を丸まる支払わないとダメということになる。そんな高いお金は払えないので、貧しい人達はいつまでたっても電気が利用できない。だから貧しい子供たちはいつまでも空港の灯りの下で勉強することになるわけです。携帯電話は持っているのに……

じゃあなんで携帯電話は所持できるんだろうかというと、電力とは違うルールが適用されているからです。日本でも一時期、softbankが街中でADSLルーターをただ同然で配ってましたが、あのやり方の是非はともかくとして、結果として日本のネットへの接続料は劇的に安くなりました。それまでは電話会社のルールでしかインターネットに接続できなかったのが、softbankがADSLを引っさげて参入してきたことで、ルールが変わったのです。同じことをナイロビの携帯会社はやっているわけです。電力会社とは違うルールで勝負してるわけですね。

つまり何かを変えようと思ったら「違うルールで勝負する」ということが重要なわけです。

「まちおこし」とか「復興」とか、なんでそんなことをしなくちゃならないかというと、自分達のテリトリーから人が流出していくからです。つまり「まちおこし」というのは、その逆でソトから人を流入させようということですよね。「ナカのルール」がマズいから人が流出していくのに、それを変えないでソトから人がやってくるわけはないわけで……

そしてソトの人は「ソトのルール」を持っています。ソトの人の持っている「ソトのルール」と、訪れた地域の「ナカのルール」を比べてみて、「ナカのルール」に従った方が快適な生活がおくれるということになれば、ナカの人になってくれるわけです。

例えていうなら、常連さんが大きな顔をしてる呑み屋に入った時のアウェーな感じを楽しめる人なんて、あんまりいないんですよ。人間は趣味でもない限りあえて「不便な環境」には行きたがらないですから、ソトから人に来てもらいたかったら、滞在している間、気持ちよくなってもらうしかないんですよね。

地域の人だって携帯電話は持ってるので、僕も滞在している間、テザリングなどでネット環境を構築できる可能性はあったのに、その地域に通信会社の営業所が存在していないから手続きが出来ない。有線のCATVも一ヶ月とかの比較的短い滞在の為には加入料が高すぎる。その結果、僕はその地域の通信網には参入できなかったわけです。もしもその地域の行政が通信環境を部外者にも与えてくれていたなら、僕はあんなに不便な一週間を過ごす必要はなかったわけです。

(多分長くなるのでこの話の続きはちょこちょこ書いていくことになるんじゃないのかな……)

財布のヒモを緩めさせるのは……

2013年1月28日

総務省は来年(2014年)の7月に、4Kテレビ向けの放送を開始するんだとか…

なんでもその年の6月に開催されるワールドカップにむけて照準を合わせて…とかなんとか発表してましたけど、こういう規格の決定の仕方とか、正直なところ「どうせ失敗するんでしょ」ぐらいにしか思えないんですよね。

確かに「ワールドカップ」というコンテンツは観る価値があるコンテンツだけど、ハイビジョンTVで観るのと、4KTVで観るのとたいして差はないような気がするんですよ。シアターやパブリックビューイングなら話は別な気がしますが、たった数メートルしか画面との距離がもてない一般家庭では、画質よりも別の要因の方が臨場感を上げる効果が高いと思うんですよ……これは個人的な意見ですけど。

思い返してみれば、2011年にアナログ放送の停波でみんなテレビ買い替えたでしょう。で、2014年のワールドカップ特需でテレビの需要を掘り起こすって、テレビの寿命っていつから3〜4年になったのでしょうね?普段の地上波の番組観てたら分かるだろうけど、借金してテレビ買うほどのコンテンツなんてないんですよ。そんなキラーコンテンツがあったら、すでにみんなテレビ買ってますよ。

こういう半ば強制的な規格の変更による需要の先食いをした結果は、2011年7月以降のテレビの売れ行き見れば分かるもんでしょうけど、もう偉い人達は忘れちゃってるのかな……例えは悪いかもしれないけど、徹夜明けの身体に栄養剤を投入するような方法は、一時的に元気になっても、結局はすぐ反動が来るものですよね。

モノを売りたかったら、人がどうしても欲しくなるようなモノをつくればいいんですよ。カラーテレビが普及し始めたときとか、みんなどうしてもカラーテレビでコンテンツを見たかったんじゃないですか?だから普及したんでしょう。VHSとベータの競争だって、廉価でみんなが観たいコンテンツ(一説にはレンタルのアダルトコンテンツだっていう話)を数多く発売したVHSが勝ったのと同じことです。

4Kテレビが売りたいなら、なんとしてでも4Kテレビで観たいコンテンツをつくればいいんですよ。そしてそういうコンテンツを他所から買わずに、自分でつくればいいんです。そんなコンテンツがあれば、国内の視聴者だけじゃなく、海外にまで売りにいけるでしょ。イギリスの国営放送であるBBCなんて、世界中で番組売ってますよ?

みんなが家を欲しいと思えば住宅関連産業にお金と人は集まるし、みんながテレビを面白いと思えば放送業界にお金と人が集まるんです。そういうのが僕たちが生きている自由主義経済の基本なんだから、その基本をねじ曲げて経済活動を行ったら、それは無理がきますよっていうこと。

財布のヒモを緩めさせたかったら、よい気分になるモノを造るのが一番の王道ってことだと僕は思うんですけどね……

「復興」ってなんだろう……

2013年1月15日

復興住宅関係の仕事に関わることになったので、現時点で、僕が思っていることや疑問を書き出しておこうと思う。まぁ最終的には、こういった疑問に対しての僕なりの答えが出たらいいなぁぐらいの感じです。

疑問.1)復興ってなんだろう?

読んで字のごとし、「復(マタ)興す」ってことなんだと考えてみた。

まず「興す」の意味は「衰えていたものを、再び勢いづかせる」ってこと。「復」の字は「元の状態に戻す」という意味。だから「復興」ということは「興した状態に戻す」という感じなのかな。ここで疑問が……

現在の「マズい状態」になる前って、本当に「良い状態」だったのか?ってこと。

例えば東北だけど、地方全体として人口がずっと減少していた地域ですよね。じゃあ復興しますって、どの状態まで戻すつもりなんだろう……地震前の状態に戻しても、結局人口は流出していた状態だったんだから、ほんとうにそれで復興っていえるのかな?短期的に人口が戻ったとしても、一息つけば再び人口が減少していくんじゃないの?

疑問.2)コミュニティには賞味期限があるんじゃないだろうか?

たしかジャーナリストの津田大介が、コミュニティをつくる時の目安が約3年みたいなことを書いていた記憶がある。3年という期間の妥当性はともかく、「面白いこと考える人達」が始めたことは、時間が経つにつれて「たいして面白くない人達」のイベントになっていくような気がする。そしてその頃にはもともとの「面白いことを考える人達」は、さらに新しくて面白いことを始めている気がする。つまりあるコミュニティが面白い期間には限界があるのではないだろうか。まぁ実例というかすぐに思いつくのはmixiだったり……結局、面白い人のいる所に人は流れていくし、面白い人は次々と面白いフィールドを開拓していくイメージがあって、あまり一カ所には留まっていないように感じる。

疑問.3)「外部発生によるイベント駆動型まちおこし」と「自律発生によるイベント駆動型のまちおこし」はどちらが息が長いんだろう?

ある地域の当たり前が、他所から来た人にとったら非常に面白いということは確かにあると思う。Youtube等で日本に滞在する外国人が日本を紹介する映像に寄せられるコメントを読むことで、外国人にとっての興味と日本人の日常とのズレに気づくことがある。例えば僕の住んでいる奈良では、鹿がそこら中にいて、煎餅をあげるとお辞儀することは日常だけれど、他所の地域の人から見たら非日常なわけで……

「地域の外の人」に来てもらいたかったら、当然「地域の外の人」が興味を持つことで勝負するのが一番な訳だから、「外部発生によるイベント駆動型」は間違ってはいないと思う。だからといって、常に「外部から見たら非日常な日常」を押し付けられる、または維持し続けなきゃいけないコミュニティというのも、あまり幸せそうとは思えない。となると、コミュニティ内部から「僕たちは腹をくくってこれをし続けるんだ!」って思えること、つまり「自律発生型のイベント」で勝負した方がいいんじゃないだろうか?でもそんな面白いことやり始めたら、外の人がほっとく理由がないんじゃないの?……という堂々巡り状態。

こういう問題は、結論は出ないものなので、まぁ頭の隅にでも置いておこうかなと思います。

目的と道具

2013年1月13日

僕が学生のころ、コンピューターの授業でBASICという言語を学びました。それを学ぶ中で僕は2つの事柄を実感しました。ひとつは「物事をつくるのには論理的な組み立てが必要だ」ということ。もうひとつは「それを行う道具は技術の進歩により常に時代遅れになる」ということです。いまBASICなんてほとんど使われていません。理系の方ならFORTRANを学んだ人も多いと思いますが、ある程度の科学計算なら、もはやEXCELで十分ですからね。

現在、建築の図面はCADで描かれます。頑に手描きを守っている芸術家肌の方もおられますが、業界のほとんどはCADを使用しています。CADが出始めたとき「やっぱり手描きじゃないと…」って導入に消極的だった人はたくさんいました。でも結局はほとんどの人がCADに変わりました。(非常に高価だったから導入できなかったという人もいましたが、そういう人はコンピューターの価格が劇的にやすくなった時にサクっと導入しています。)

携帯電話が普及してきた時も、いろんな理由をつけて、頑に所持するのを拒んでいた人もいましたが、そういう人は今も持ってないんでしょうか?多分違いますよね。ほとんどの人が必要に迫られて所持しているはずです。

なんで新しい変化を拒むのかというと、「目的」と「道具」を混同するからです。書道家でもない限り、鉛筆を使おうが、シャープペンシルを使おうが、どっちでもいいはずなんです。「目的」は「書く内容」であって、「何で書かれたか?」が問題ではないからです。

「目的」と「それを達成する為の道具」は分けて考えるべきです。

世の中には「長い時間変わらないもの」と「短い期間で変わるもの」の二種類があります。一番最初の例でいえば「論理的な思考」は「変わらないもの」、「BASIC」は「変わるもの」です。「目的」の寿命は長いけれど、「道具」寿命は、それに比べると短いのです。だいたいひとつの変化は、この両面をもっていると僕は考えています。

スマートフォンが普通になってきてますが、インターネットを使わない人がスマートフォンを持っていたって、使用料が高くなるだけで何もいいことはありません。らくらくフォンで十分じゃないでしょうか。

結論として、物事の変化が大きい時代になればなるほど、なにが「変わらないもの」であるかを考えないと、結局のところ道具に使われて高い授業料を払うことになるよってことです。

でもまぁ、高い授業料を払った結果、思いのほか面白いことにぶち当たったりするのが人生だったりするんですけどね……

みんなが知ってることは、だいたい対策済み

2013年1月12日

もう少ししたら消費税が上がるという話もありますが、あまり慌てて住宅や不動産を購入したりしない方がいいですよという話です。

政権が変わっただけで円安になったりするのは何故なんでしょう?実際にまだ何もしていないにも関わらず、最近は円がドルに対して安くなっています。何故こんな現象が起こるのかというと、予想される価格変動に対して、価値は中立であろうとするからです。

建築の話で考えます。新築工事にしても改修工事にしても、事前の打ち合わせも工事期間も長期間に及ぶので、じつは今頃から消費税が上がる前に契約できないかというような話が増えてきています。で、僕たちのような、一応中立的な立場で動く建築士から言わせて頂くと、あんまり気にしない方がいいですよということなんですよね。

例えば、工事には仮設足場が必要ですが、あれは実はレンタルです。そしてレンタル会社が提供出来る足場の量は限られているので、工事現場が増えると足場が不足してレンタル料が上がります。レンタルに限らず、建設に用いる材料価格、職人の人件費は常に需要と供給のバランスのうえで変動しています。大きな本屋で建設物価が掲載されている雑誌が何冊か売っているのを見た人もいるはず。

その昔、消費税が3%から5%に上昇する時のこと。工事スタートの約半年前の契約までは3%の税率が摘要されたので、ある一時期に工事請負契約が増えました。契約が同時期ということは工事も同時期にならざるを得ないので、レンタル資材や建設資材、実際の工事をする職人さんの奪い合いが起きて価格が高騰した結果、消費税を節約した金額以上に工事費が高くなったという話をよく聞きました。

最近では、東日本大震災の復興で建設資材や職人さんの需要が増加した為に工事費は高くなりました。工事費や人件費は、需要と供給のバランスする点で決定されて、しかもそれは常日頃変動しているということです。

工事価格が常に変動していることを頭の隅においておいて、消費増税の話を考えてください。

消費税が3%上がるということは、例えば1000万円の工事費につき30万円づつ支払い価格が増えるわけです。3000万円の工事なら90万円。1億円の工事なら300万円程度の支払い価格のアップになるわけです。ところが建築工事のなかで、工事費の数パーセントなんていうのは、さきほど書いた価格変動の中で常に変化する程度の金額なのです。なにしろ300万円って、ちょっとしたシステムキッチン1台分の価格でしかありませんから。だから工事業者は、ある程度の価格変動を見込んで見積もりをはじき出します。それには常日頃から起こっている価格変動を予想した価格です。

その上消費増税は、工事金額の数パーセント程度、しかも適用される時期まで分かっているんだから難しい予想するまでもありません。当然増税分の価格を税率が変わる前から見込んで工事価格を見積もっています。工事のスタート時は増税より前でも、ひょっとして工事期間が伸びるかもしれませんし、その時は職人に摘要後の税率で賃金を渡すはめになるんですから、そのあたりは一般の方が想像するよりしたたかですよ。みんな損はしたくないですからね。

はじめの方の話に戻れば、首相が変わっただけで、なにか政策を発表しただけで、円安になったりしているのは、みんな先に予想して動いているからです。だから実際に動きが始まった時には、おおかたの儲けを出せる人は、しっかり儲けた後です。モノの価値に価格が追いつくまでのわずかな期間だけ、損得が発生するのです。

で、建築はすごい時間がかかる業界です。わずか数パーセントの価格差を捉えられるほど、工事は早く進みません。すくなくとも建設業界において、悪徳業者にでも引っかからない限り、一般の人が一喜一憂するほどの損得はあまりないのです。それが予想される価格の変動は場合はなおさらです。

結論としては、あまり増税は気にせずに、しっかりと話し合いの上に取引をした方がいいですよってことです。

全てにおいて合理的な判断なんて無理なんですよ

2013年1月11日

省エネの話でもう一本。
個人の合理的な判断が、結果としては全体の不合理になるというお話。

ハイブリッドカーが増えてますよね。燃費も良いいからガソリン代も節約できるし、おまけに去年までは補助金もあったから、買い替える人も多かったとか。

そのなかでも代表的な車種はトヨタのプリウスです。そのプリウスを生産するには約11万9000メガジュールのエネルギーが必要なんだとか。

ガソリン1リットルのエネルギーは約31〜34メガジュールですから、丸めて35メガジュールと考えると、

119,000÷35=3,400

ということで、プリウス1台を製造するエネルギーは、ガソリンで換算すると約3,400リットル分になります。プリウスの燃費は32.6km/ℓですから、プリウスが手元に来るまでに、そのプリウスが約10万キロ走行しているのと同じぐらいのエネルギーを消費していることになります。

これなら4〜5年前に製造された低燃費を謳った中古車を買って、廃車になるまで乗り回した方が省エネじゃないでしょうか?

もちろんこれは僕の個人的な見解であって、1点の曇りもない真実というわけではありません。いいたいのは、ガソリン代を節約できるとか、そういう個人的に合理的判断や行動が、社会全体としてみたらそんなに合理的でもなかったりするという例がありますよってことです。

神様じゃないんだから、社会全体のことなんて見えないですよね。でも社会全体のことを常に考えて行動できるほど、人類は強くも賢くもないわけで……

結論としては、合理性なんてモノは半分ぐらい疑ってかかる方がいいよってことです。

省エネとかエコとかロハスなんてモノは、自分が好きなことをする時に頭の片隅に置いとけばいいぐらいモノなんですよ……多分ね。

渋滞とか混雑とか、無駄に疲れますよね……

2013年1月10日

新年会の数が減ってくるにしたがって、体重計の数値が上がってくる今日この頃です。

この一時期に、多くの宴会が開かれるということは、それだけお金が動くということですから、飲食関係は稼ぎ時なわけで、経営者の人は笑顔の人が多いんだろうなと思う反面、実際にサービスを提供する人は大変なんだろうな……なんて考えながら、繁華街の呼び込みを、右に左に華麗に避けて歩いています。

それはともかく、普段は渋滞しない高速道路なのに、盆と正月だけ渋滞するとか、普段は乗車率が100%切って電車の路線なのに、盆と正月だけは100%を超えていたりとか、たくさんの宴会をさばく為に、注文・配送の量を多くしたりとか、大勢の人間が同じ行動をするという事は、多くのエネルギーを消費するという事です。

日付が変わったと同時に、多くの人が新年の挨拶をメールで送ることが原因でサーバーがとんだり、それを避ける為に通信制限をかけたりするのって、無駄の上によけいな手間もかかるでしょ。

振り返ってみれば、ほんの少しまえには「電気より命!」とか「たかが電気」とかいって省エネを連呼してたのに、そんなことも忘れて宴会とか帰省とかして、エネルギーの浪費をしてるわけです。慣習だからなかなか変えられないとは思うけど、反原発でデモをしていた時の何分の一かの情熱でもいいから、年始年末のエネルギー浪費に異を唱える人が出てきてもいいんじゃないの?とか考えてますが、いっこうにそういう話は聞かないわけです。(発言に影響力のある人は、いろんな関係にも縛られていて、うかつな発言をしたら食べていけなくなるなんてこともあるのかもしれませんけどね)

とりあえず、他人の行動を変える為に、デモとか広告でエネルギーを消費するよりは、自分の行動を変えるエネルギーの方が少ないので、自分が出来る省エネを、一人一人がしていくのが一番の省エネだったりするんですけどね。政府や大企業から、「節電しろー!しなきゃ電気代上げるよ」って上から目線で言われるよりも、自分の判断で、電気代やガス代を減らすほうが気分がいいでしょ。小遣いや食事がアップするかもしれませんし。

というわけで、結論としては「電気代減らして、お小遣いをupしてくれる可能性を少しでもあげよう!ついでに体重も減らそう!」ということです。

謹賀新年

2013年1月1日


あけましておめでとうございます。

このWEBもあまり更新していないのですが、そろそろマジメにしなければと思いつつ、文章を書くのが億劫なものだから、ついつい放置しているわけです。 とりあえず、昨年から集合住宅の改修・調査の仕事で学ぶ事が多くなってきたので、今年はそのあたりで学んだ事を、自分の勉強がてらマメに上げていく予定をしています。

と、「今年は○○をします!」という事をいうと、大抵できないのが世の常。そもそも未来が予測できないというのに、言及する事に無理があるわけですから、逆パターンでいくほうが良いのではと薄々考えておりました。つまり、

「今年は○○をしない!」

これなら出来そうな感じ。 それも3つぐらいにしておくのが良いのかな、と……

1. メールの返信を後回しにしない!

2. 購入した本を積んだままにしない!

3. 仕事部屋の床で仮眠しない!

こんな感じでいいかな……

本年もよろしくお願いします。