ローン返済額 ≠ 家賃

新聞報道によると、金融機関等が強制的に売る為に裁判所の競売にかけられた一戸建て住宅とマンションは、2009年度には前年の1.3倍の約6万戸になったそうです。 高いお金を払って住宅をせっかく購入したのに、なんらかの理由で手放さざるを得なかった人が増えてきているようです。

前年(2008年)の9月にリーマンショックがあり、そのまま金融危機になだれ込んだので、2009年になってからもボーナスが無くなったり給料が下がったりして支払いが出来なくなった人が多かったのでしょう。 それにしても記事中の「52歳、消費者金融に200万円の借金あり」の人物が、どうして頭金なしで70代半ばまで毎月10万円あまり返済し続ける住宅ローンの審査に通ってしまうのか?そちらのほうが怖いです。

最近は70歳代になっても、ローンの支払いが出来るほどの収入がある職に就けるのでしょうか? 70歳ともなれば、通常は年金暮らしと考えるべきですよね。自分の年金がいくら貰えるか、年金定期便を見れば分かるでしょうに、なんでこんなローンを組もうと考えたのでしょうか?というか金融機関はどうやって70歳代の人から回収しようと考えたんでしょうか?僕には全く分かりません。

住宅ローンを販売する金融機関にすれば、長期の融資で、かつ投資目的ではなく自宅としての案件ならば、回収不能となるリスクはかなり低いと考えられますし、債務者に家族がいればリスクはさらに下がると考えられるので、家族持ちで自宅購入者の長期住宅ローンは美味しい金融商品なのかもしれません。万が一、債務者が亡くなっても生命保険をかけていますし、最悪住宅を差し押さえて売り飛ばせば回収がゼロなんて事もありませんからね。

でも金融機関が勧めてくるからといって、それを額面通りに受け取ってローンを組んでしまう人にも問題があるのです。「現在お住まいの賃貸住宅の家賃と同額程度の返済額で、夢の一戸建てが手に入ります」なんて宣伝してきますが、よく考えてください。 賃貸なら家賃が払えなくなれば、もっと安いところに引っ越せばいいだけですが、持ち家の場合そうはいきません。

手放したくても、買い手が現れないかぎり売れない。しかも住宅の価値は下がる一方ですから、高値で売却できたとしても大概ローンの完済は不可能。破格の好条件で売却出来ない限りは、住んでもいない家のローンと、現実に住んでる住宅の家賃の2つを払い続けることになる訳です。

当たり前の事ですが、金融機関だって営利企業です。社会の変動が多少あっても、金融機関が個人相手に損をかぶるようなことなんてほとんどないと考えておくべきです。だからこそ、損をしない為にもお金の事はちゃんと考えるべきなんです。ローンを組まなくてはならない時は、返済計画をたてて、借入期間を最小限にする努力はするべきでしょう。

実際のところ、ほとんどの人は「お金もあまりない。でも長期のローンは組みたくない。」というのが現状だと思うのですが、返済期間を短くする方法は頭金をたくさん持つ以外はありません。

貯金が出来るまで家は買わない。単純ですけど、これが正解なのです。

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