モノの見方を変える

これから生きていく事は、撤退戦を戦い抜く事でもあるわけです、というのが前回の終わりでした。

昔から、殿(シンガリ)は、戦上手な人がまかされるように、撤退しながら戦うというのはとても難しいことです。逃げるだけでは追いつかれるし、かといって踏みとどまっても援軍は期待できません。逃げながら戦うというか、反撃して相手の追撃スピードを遅くさせているうちに、機をみて全力で逃げられる隙を探すわけです。

隙を見つけるには、正確な情報が必要になります。「なにが正しいのか」というのは個人で変わってきますが、今回はモノの見方を変えると、情報も変わってきますという話です。

例えば、預金通帳を見てみると、貸し借りした金額の記入場所が、一般の帳簿の場所と反対になっている事が分かります。これは「銀行に預金する」ということは、銀行にとってみれば「いつか必ず返さなくてはならないお金を借り入れる」ことになるからです。僕たちの預金は、銀行にとったら「負債」になります。「銀行に預金している」と「銀行に貸し付けている」はずいぶんイメージが違いますよね。

「銀行に貸し付けている」と考えはじめると、銀行を選ぶのも慎重になります。より高い金利の銀行を、より金利のいい預金プランを選択するのも当然になってきます。口座の維持手数料はゼロですから、複数の金融機関に口座を開設して、金利のいい金融機関に預け直すのもひとつの戦略になってきます。

もうひとつ例を挙げておきます。 「住宅ローンで銀行からお金を貸りてる」といいますが、これは「銀行の住宅ローンという金融商品を購入している」とも考えられます。

住宅ローンの本質は「過去の一時期に、住宅購入費という現金を貰う代わりに、長期にわたって現金を銀行に渡す約束」です。約束が長期にわたるために、銀行はリスクを産出して、金利を設定し、保険をかけます。いくら潰れかけたら税金が投入される金融機関でも、リスク管理はちゃんとしてます。

それに比べて、購入者の方はどれほどのリスクを算定しているかというと、ローンの担当者に返済プランを出してもらって、他所の金融機関と見比べる程度という人が一番多いのではないでしょうか。むしろ「いくら融資してもらえるか」の方に眼がいってしまう人が多いと思います。

いまはパソコンを買えば、表計算ソフトがついてくる時代です。長期にわたる複利の計算なんてすぐにできます。ということは、ある程度の予測をたてて、お金に関する計画を建てる事もそんなに苦にならないはずです。 今の時代、情報は限りなく無料に近づいていますので、大きなお金を動かす前には一度現実的な数字を作って、自分で考える時間を取るのが大切になってくると思います。

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